親の言葉で子は育つ #172号(2017年10月)



親子の関係は生涯続くものですが、「子育て」という観点からすれば、その期間は案外短いものです。子どもは成長とともに(特に進学を機に)活動範囲を広げ、自立への道を歩みますが、その分、次第に、親子の時間は少なくなります。また、思春期特有の反抗期もありますから、冷静に話ができない… そういったお母様方の声も聞こえてきます。 

我が家には一人っ子の娘がいるのですが、つい先日、私は娘を厳しく叱りました。心の内では葛藤はありました。しかし、「ときには、我が子の前に立ちはだかる壁にならねば」という、親としての想いが上回りました。おそらく娘にとって、人生最大の恐怖だったでしょうね、私も本気でしたから。娘は大粒の涙をポロポロと落とし、それでも視線を外さず、最後まで私の目を見て聞いていました。 

さて、よく「子は親の鏡」とか、「親の背中を見て子は育つ」とか言いますが、今のように情報が氾濫する時代において、また、家族形態が昔とは変わってしまった現代社会においては、親は我が子に対して、世の中に対する見方、信条、価値観といった自己形成の根幹となるものをもっと伝えた方がいいのではないか、私はそう感じています。それができる人間関係は家族しかない、と。 子どもは大人の考えの尺度を知りたがります。一般論ではなく、本音を知りたい。例えば、受験校選びに関しても、最終的に「子どもに任せる」というスタンスはいいと思いますが、全く親がノータッチ(放任)で、条件も意向も示さないというのはどうなのでしょうか。こういうときこそ、「これから先、どんな人生を歩んでほしいと願っているのか」をしっかりと伝え、家族で話を深めておくことが必要なのではないかと思います。心の奥底からこみ上げてきた親の言葉は、きっと我が子の生きる指標となっていくはずです。





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by chikushin-column | 2017-10-14 10:51

毎月お渡ししている塾生保護者様への塾報(ちくしん通信)から、「塾長コラム」欄を抜粋したものです。どうぞ、ご一読ください。(文責 今井)


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