読書の効果 #第174号(2017年12月)

 

 知的な世界に関心を持ち、多くの言葉に出会うことは人生に彩りを与えてくれます。読書はその最たるものと言ってもいいでしょう。

 巷ではよく、「読書と学力の関連性」が取り上げられます。たしかに「読書量=特に国語の成績」という面では、一定の相関性がありますが、ただ一つ述べておきたいのは、だからといって、本好きの人は成績向上のために読書をしているわけではありません。一人で読書する時間が心地良いからであって、何か別の目的のためではない。そのこと、そのものが好きなのです。

 塾現場で子供たちを見ていると、読書のもたらす効果は、案外、直接点数に出ない部分なのではないかと思います。この「直接点数に出ない部分」というのは、軽く扱われがちですが、実は、学力全般を構成する「土台」とも言える大きな要素になっていきます。自然のうちに得られる語彙の感覚、論理力や想像力、一人で自問自答するチカラ等、学習に必要な何種類もの要素の複合体が読書なのです。教科書をベースにした机上の教科学習や系統だった学習は当然必要なのですが、それが全てではなく、その余白部分や行間にも面白いことが潜んでるんだよ、読書はそんなことをさりげなく教えてくれます。

 単なる知識をわかりやすいカタチに組み立てたとき、それは教養となります。その素地はやはり十代のうちに出来上がるでしょう。仲間と群れて遊ぶのもいいですが、一人の時間を一人で有意義に使うことも、人生を楽しんで歩んでいくうえで必要な資質のように思います。

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by chikushin-column | 2017-12-20 23:49

毎月お渡ししている塾生保護者様への塾報(ちくしん通信)から、「塾長コラム」欄を抜粋したものです。どうぞ、ご一読ください。(文責 今井)


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