2021年 09月 22日
体と脳の関係性 #219号(2021年9月)
スピードが速ければいいというわけでもなさそうですね。それに、選手個々で助走の距離も違いました。距離を長くとる人、短めの人、いろいろです。また、選手の装着している義足について調べてみたところ、いくつかのメーカーがあり、性能の向上にしのぎを削っているようです。選手・コーチの想いや要望に応えるべく、チームも協会も企業も一体となってサポートしているというわけです。
さて、選手は皆それぞれ、踏み切り板までの「歩数」や「リズム」に一定の「型」を持っていました。試行錯誤を繰り返し、体にしみ込むまで練習し、再現性を高め、身につけたスキルなのでしょう。それは、心が身体を動かしているというより、むしろ、身体が心や脳を制御している、そんなふうに私には見えました。
これとよく似たことは、実は勉強にも当てはまるのではないでしょうか。アタマで考えているだけでは勘違いミスが出やすく、さらには論理の飛躍や思考の矛盾にも気づきにくい。ですから、予防策として、①手を動かす ②思考過程を書く(声に出す) ③自分の脳内を見える化する、このような「動作」が有効なのです。常に手を動かしながら、自分と対話する、学習にはそういう意識や態度が必要です。
by chikushin-column
| 2021-09-22 15:05